■雪女(The Woman of the Snow)
(雪:snow)
小泉八雲
二人の男は、吹雪の中で、
白い女に出会う。
その美しい女は、二人を殺そうとする。
(吹雪:snowstorm)
(殺す:to kill)
(1)
武蔵という、ある村に
もさくと、みのきちという
二人の木こりが
住んでいました。
(木こり:woodcutter)
In a village of Musashi Province, there lived two woodcutters: Mosaku and Minokichi.
もさくは
年を取っていました。
(年を取っている:old(年を取る:to get old))
At the time of which I am speaking, Mosaku was an old man;
みのきちは
十八の子供でした。
and Minokichi, his apprentice, was a lad of eighteen years.
毎日、彼らは
村から遠い森へ
一緒に行きました。
(森:forest)
Every day they went together to a forest situated about five miles from their village.
その森へ行く途中に
大きな川がありました。
(途中に:on the way to …)
On the way to that forest there is a wide river to cross;
そこには、
小さな船が、置いてありました。
(船:boat, ship)
and there is a ferry-boat.
その川には、
何度か橋が作られましたが
橋は
洪水のたびに、流されました。
(何度か:several times)
(洪水:flood)
(~のたびに:each time)
(流す:to wash away)
Several times a bridge was built where the ferry is; but the bridge was each time carried away by a flood.
普通の橋では
はげしい川の水に
耐えられなかったのです。
(普通:common)
(はげしい:hard, violent)
(耐える:to resist)
No common bridge can resist the current there when the river rises.
⇒ Japanese Ghost Stories 雪女(ゆきおんな)(2)